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読みもの

「出来ない」ではなく「あっていない」?一人ひとりにあわせた”時計の読み方”の支援例

学習支援 2021.12.23

ヴィストカレッジでは、「個別ワーク」というスタッフ:お子さん=1:1の支援を行っています。
(※ご利用の目的に応じて、スタッフ1対お子さん3名までを個別ワークとしています)

スタッフの目がしっかりと行き届くからこそできる、一人ひとりに合わせた支援を得意としています。

では、一人ひとりに合わせた支援とはいったいどのようなものなのでしょうか。

今回は特に小学生のお子さんのニーズとして多い、「時計の読み方の学習」に注目し、3人のお子さんそれぞれに合わせた、3通りの時計の読み方への学習支援をご紹介します。

はじめに時計が読めない「原因」を探る

まず、「時計が読めない」というお困りでも、その原因はさまざまです。

ヴィストカレッジではまず、出来ない原因やお子さん一人ひとりの特徴を探ります。

ヴィストカレッジでのプログラムの取り組みの様子を観察したり、学校やご家庭での様子を伺ったりすることで、つまずくポイントに気づき、支援することを大切にしています。

Aさんには時計の読みかたを簡潔な文章で提示!

Aさんは口頭の説明は理解しにくい一方、ホワイトボードに書いたことは理解ができていたことから、視覚優位であることが分かりました。
こういった、耳で聞くよりも目で見る方が理解しやすいという強みがあるお子さんに対して、口頭だけで説明をするのは有効ではありません。

先生や保護者の方が一生懸命説明しているのを頑張って聞こうとするも理解できず、
「途中から何の話か分からなくなっちゃった」
というような状況になってしまうことがあります。

そんなAさんには、分針の読み方を簡潔にまとめた文章を見せるという方法で支援をしました。


口頭でスタッフが“長い針が6の時は30分と読むよ”と教えるより、文字を追うことでAさんにとっては理解がしやすかったようです。

この文章を時計学習の際に何度でも見直せるよう、目の前に置いておきました。
何度も自分で確かめることで、記憶の定着が図れます。

情報をシンプルにして視覚的な刺激を減らす!Bさん

Bさんは色をたくさんつかった時計を使用した際に集中できず、「わからん!」と学習を嫌がる様子がみられました。

代わりに白黒印刷で時計のイラストがあるプリントを使ってみたところ、スムーズに学習に取り組むことができました。

このことからスタッフは視覚から入ってくる情報があまりに多く、注目箇所が分からなくなっていると考えました。

Bさんに対してヴィストでは、白黒印刷した時計のプリントの針を鉛筆で延長し、指された数字に色ペンで丸を付けるという方法で支援をしました。

白黒のシートに色ペンを使用することで、注目する箇所が分かりやすくなります。
実際にBさんは半年ほどで、時計を読めるようになっていました!

メリットを理解しモチベーションアップのCさん!

何度も出来ない経験をすることで、時計学習自体への苦手意識が強くなってしまう方もいます。

Cさんにはそのような失敗体験が多かったようで、時計の絵を見ただけで拒否してしまっているように感じました。

発達に特性のあるお子さんは、メリットをわかりやすく提示することで、意欲をもちやすくなると言われています。

Cさんには、プリントのポイント制を導入しました。

ご本人が苦手な時計のプリントに取り組むと5ポイントもらえます。

10ポイントたまると、ご本人の好きなゲーム(マインクラフト)ができるお楽しみタイムを設定することで、苦手な時計学習にも取り組むメリットが出来ます。

このプリントのポイント制には、「外発的動機づけ」を切り口に、「内発的動機づけ」を高めていくというねらいがあります。

外発的動機づけとは、行動そのものではなく「行動がもたらすできごと」のために頑張る、といった動機づけです。

楽しい活動をするために、学習も頑張るという外発的動機づけを通して「できた!」という経験を得ます。

この「解くことが出来た」という成功体験を積むことで、自分の意志で取り組む内発的動機づけ(行動そのものに意味や充実感を感じてがんばる)に変わり、お子さんのより強固なやる気につながります。

外発的動機づけに比べ、内発的動機づけのほうが、より長く意欲的に行動ができるというメリットがあります。

Cさんはこうした取り組みによって、楽しそうに学習に挑戦することができるようになっていきました。

一人ひとりのつまづきポイントや、得意に合わせた支援を実施します

このように、ヴィストカレッジでは、それぞれのお子さんの特徴をつかみ、アセスメントをとることで一人ひとりに合った支援を行っています。

体験も随時受け入れておりますので、是非お気軽にお問い合わせくださいませ。

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