「この一手に全てを懸けろ!」~若い棋士たちの熱き戦い~

皆さんは、藤井聡太さんという棋士をご存じでしょうか。
2016年に62年ぶり最年少記録を更新した中学生の棋士です。

現在は高校生ですが、藤井さんは、それまでの記録保持者である、
加藤一二三さんより5ヶ月早くプロとなったのです。
彼の快挙に日本中で話題が沸騰しました。

ヴィストカレッジ富山県庁前(児童発達支援・放課後等デイサービス)では、
11月4日に将棋大会を行いました。
ヴィストカレッジに集った、若き棋士たちの様子をみてみましょう。

当日、イベントに参加された利用者さんは、小学生男子3名です。

最近ヴィストカレッジ富山県庁前では、将棋を熱心に取り組む子どもが多いため、
将棋大会を開催するにあたって、将棋盤を複数用意しました。

来所されてから、すぐに訓練室に向かう子どもたちの様子がみられました。
早く将棋をしたい一心だったのでしょう。

当日のイベントに参加した3名のうち、1人が将棋を初めて行う子でした。
そこでスタッフ2名が、将棋の魅力を伝えるべく、一緒に将棋大会に参加しました。

駒を一回動かすことを「一手指す」といいます。
二人の対局者が交互に一手ずつ指しながら進行します。
一番最初に指すほうを「先手(せんて)」、次に指すほうを「後手(ごて)」と呼びます。

たとえ、指したい手がない苦しい状況でも、パスすることはできません。
また、二つ指したい手があっても、二手連続して指すこともできないのです。

そのため将棋は時間がかかります。

真剣勝負

「うーん…どうしようか」と
次の一手を考える子どもたちの眼差しは、真剣そのものです。

そんな彼らに応えるべく、スタッフも真剣勝負で挑みます。

将棋は、引き分けがほとんど存在しません。
ほとんどの場合、勝ち負けがハッキリする真剣勝負です。

真剣に考えるからこそ、勝てば嬉しいし、負ければ悔しいのです。
スタッフに勝ってうれしそうな表情を浮かべる子どもや
反対に負けて悔しそうな表情を見せる子もいました。

その経験が「もっと強くなりたい!」「次は頑張るぞ!」
という気持ちにさせるのです。

自他共に成長

またこんな場面もありました。
経験者の子が、初心者の子に対して
「ここはこうしたらいいよ」と助言していたのです。

将棋を通じて、自他共に成長する子どもたちの姿をみることができました。

将棋は、相手がいて初めて対局ができます。

目の前にいる相手と一手ずつ交互に指しながら、
二人で一歩ずつ長い道のりを歩いていきます。

相手のことを受け入れ、相手の出番を待つことを、子どもたちは当たり前のこととしてやっていきます。
将棋大会を通じて、待つことの大切さや相手の気持ちを考えることを
無意識のうちに学んでいるのだと感じました。

ヴィストカレッジ富山県庁前では、利用者さんの特性に合わせた訓練内容を提供いたします。
スタッフ間で意見を出し合い、その都度工夫・修正を行います。

ヴィストカレッジ富山県庁前