「この一手に全てを懸けろ!」~若い棋士たちの熱き戦い~
2019年12月6日(金曜日) | ヴィストカレッジ富山県庁前
皆さんは、藤井聡太さんという棋士をご存じでしょうか。
2016年に62年ぶり最年少記録を更新した中学生の棋士です。
現在は高校生ですが、藤井さんは、それまでの記録保持者である、
加藤一二三さんより5ヶ月早くプロとなったのです。
彼の快挙に日本中で話題が沸騰しました。
ヴィストカレッジ富山県庁前(児童発達支援・放課後等デイサービス)では、
11月4日に将棋大会を行いました。
ヴィストカレッジに集った、若き棋士たちの様子をみてみましょう。
当日、イベントに参加された利用者さんは、小学生男子3名です。
最近ヴィストカレッジ富山県庁前では、将棋を熱心に取り組む子どもが多いため、
将棋大会を開催するにあたって、将棋盤を複数用意しました。
来所されてから、すぐに訓練室に向かう子どもたちの様子がみられました。
早く将棋をしたい一心だったのでしょう。
当日のイベントに参加した3名のうち、1人が将棋を初めて行う子でした。
そこでスタッフ2名が、将棋の魅力を伝えるべく、一緒に将棋大会に参加しました。
駒を一回動かすことを「一手指す」といいます。
二人の対局者が交互に一手ずつ指しながら進行します。
一番最初に指すほうを「先手(せんて)」、次に指すほうを「後手(ごて)」と呼びます。
たとえ、指したい手がない苦しい状況でも、パスすることはできません。
また、二つ指したい手があっても、二手連続して指すこともできないのです。
そのため将棋は時間がかかります。
真剣勝負
「うーん…どうしようか」と
次の一手を考える子どもたちの眼差しは、真剣そのものです。
そんな彼らに応えるべく、スタッフも真剣勝負で挑みます。
将棋は、引き分けがほとんど存在しません。
ほとんどの場合、勝ち負けがハッキリする真剣勝負です。
真剣に考えるからこそ、勝てば嬉しいし、負ければ悔しいのです。
スタッフに勝ってうれしそうな表情を浮かべる子どもや
反対に負けて悔しそうな表情を見せる子もいました。
その経験が「もっと強くなりたい!」「次は頑張るぞ!」
という気持ちにさせるのです。
自他共に成長
またこんな場面もありました。
経験者の子が、初心者の子に対して
「ここはこうしたらいいよ」と助言していたのです。
将棋を通じて、自他共に成長する子どもたちの姿をみることができました。
将棋は、相手がいて初めて対局ができます。
目の前にいる相手と一手ずつ交互に指しながら、
二人で一歩ずつ長い道のりを歩いていきます。
相手のことを受け入れ、相手の出番を待つことを、子どもたちは当たり前のこととしてやっていきます。
将棋大会を通じて、待つことの大切さや相手の気持ちを考えることを
無意識のうちに学んでいるのだと感じました。
ヴィストカレッジ富山県庁前では、利用者さんの特性に合わせた訓練内容を提供いたします。
スタッフ間で意見を出し合い、その都度工夫・修正を行います。