誰かを励ます時に大事なこと~VR動画を用いた集団SSTの取り組み~

ヴィストカレッジ富山県庁前では、以前よりemouによるVR動画を用いたSST(ソーシャルスキルトレーニング)の支援を個別ワークで行っています。
今回はヴィストカレッジ富山県庁前では初めての試みとして、VR動画を用いた集団ワークを行いました。
その様子をご紹介いたします。

そもそもemouとは?

VR(ヴァーチャルリアリティ)空間で日常の様々な場面、その中での友達との会話を体験します。
学習者はゴーグルを装着し、360度を見渡せる空間で自分の行動を選択したり、相手の気持ちを考えたりするなど、状況理解や他者理解、適切な振る舞い方などを学ぶことが出来ます。

emou
https://emou.jp/

本日の参加者は3名。
初めてemouを体験する方が2名、2度目の体験の方が1名でした。

テーマは「落ち込んでいる友達を励ますには」です。
まずは自分の経験のなかで「誰かに励ましてもらったことはあるか?」「誰かを励ましたことはあるか?」をワークシートで振り返ります。


真剣に書き込む参加者の皆さんです。

次に2つの「励まし方の例」を視聴し、どうしたら落ち込んでいる友達を上手に励ませるのか考えていきます。
いよいよVRゴーグルの出番です。装着し動画が流れると、歓声が上がります。

皆さん真剣に視聴されています。

動画からの気づきから、励まし方についての意見をたくさん出すことが出来ました。

最後に実際に想定される場面でどのような声掛けをしたら良いのか、という実践的な練習、ロールプレイ(役割演技)です。
本日は落ち込む役をスタッフが行い、参加者の皆さんに元気が出る励まし方を考えてもらいました。

給食に苦手なものがでることに落ち込んでいるスタッフに、励ましの声をかける参加者さん。

思いやりのある声かけにより、スタッフも元気を取り戻すことが出来ました。

参加されたお子さんは、活動終了後もVRに興味津々でした。

VR動画を使ったSSTで大切なこと

SSTでは課題の提示場面で、課題を自分のこととして考えられるかどうかが、日常生活に生かせる学習にするための非常に大切なポイントです。
冒頭で自分に励ましたり励まされたりした経験があるかどうかを考えてもらったことや、最後に実際に誰かを励ますロールプレイを行ったこともそのための手立てです。

今回はVR機器を用いることで、参加者の方々はより臨場感を味わいながら、具体的に状況をイメージする事が出来たのではないかと思います。
ヴィストカレッジ富山県庁前ではSSTをより“楽しく”、“身近に”学べるよう、VRをはじめ今後も様々な工夫を行っていきます。

ヴィストカレッジ富山県庁前(児童発達支援・放課後等デイサービス) 事業所ページ

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