スタッフお勧めの書籍紹介!『セルフドリブン・チャイルド 脳科学が教える「子どもにまかせる」育て方』


こんにちは。
ヴィストカレッジ富山県庁前のスタッフSです。

保護者の皆様方におかれましては、日々お子様のことでお悩みの事かと思われます。
私は前職で、子どもの様々なライフステージ段階に応じたサポートを行っておりました。
今回は、私が読了してきた書籍の中で、お子様への支援について参考にしてきたものをご紹介させていただきます。

今回の一冊

『セルフドリブン・チャイルド 脳科学が教える「子どもにまかせる」育て方』
箸:ウィリアム・スティクスラッド、ネッド・ジョンソン 訳:依田卓巳

本書要旨

子供の自主性を引き出す育て方についての科学的な根拠に基づいたヒント集。
子供自身が自分自身をコントロールしているという実感を持つことの大切さ。その実感を獲得できるようになるために、親はどのような助けが必要なのか。
・子供に任せる育て方とはどういったものなのか。
・人はコントロールできているという感覚によって、ストレスが下がる。
・ADHDなどの特性を抱えている児童においても、同様に自己コントロール感の獲得は重要。
ただし、特性を抱えている児童は比較的保護者の介入が強くなりがちなため、自己コントロール感の低下に繋がりやすい。

親は教師や監督でなく、子にとっての“コンサルタント”であってほしい

本書の前半に、「親は教師や監督でなく、子にとっての“コンサルタント”であってほしい」とあります。
コンサルタントとは“ある事柄について助言・指導を行う専門家”です。

警察のように誤りを正すような関わりは避けましょうということですが、本書では親の仕事を下記の様に記述しています。
“親の仕事は子供の問題を解決することではなく、生き方を学ぶ手助けをすること。子どもを導き、支援し、教え、手伝い、しつけるとしても、人生は本人のものであるということを、親子の間で明確にしておく。子供はあなたを通してこの世にやってきたが、あなたのものではない。”

完璧とはいかなくとも、かくあれかし、と意識しておきたいと思っております。

課題への取り組ませ方

さて、皆さんのご家庭では、お子様の課題への取り組ませ方として、どのようにお考えでしょうか。
私もそうでしたが、子ども以上に保護者側が焦っているようなことはないでしょうか。
親が子ども以上に子どもの問題に対して躍起になってしまうと、子どもの成長を阻害してしまうことにつながってしまいがちです。
なぜなら、自分自身が頑張らなくても保護者が勝手にあれこれと世話を焼いてくるから、と認識してしまい手を抜いてしまいます。
子ども本人のやるべきことを周囲の人間が懸命に取り組んでしまうことにより、やるべきことの最終責任が本人以外の人にあると誤学習してしまうおそれがあります。
つまり、“やるべきこと”に対して、結局子どもは心の中で周囲の人間に“やらされるもの”と理解してしまうため、自分で考えることが少なくなってしまいます。

本書によると、
1、子どもの意思に反して、何かをさせることはできない。
2、子どもがしたくないことを、したいと思わせることはできない。
3、子どもがしたいことを、したくないと思わせることはできない。
4、少なくとも今は、子どもがしたいこと、したくないことをそのままにしておいても問題はない。

子どもであっても、一人の人間です。
私たちが、人ひとりをコントロールすることが難しいことと同様に、大人が子どもをコントロールすることは、本来難しいものだ、と理解することで、多少心の重荷を減らすことが出来るのではないでしょうか。

子どもに対しては何事かを強制はしないが、見守り助言する。
子どもに対して、何かをさせないと放任だと思われてしまうのが嫌だという声もあります。
子どもに任せることは、放任や無関心ではありません。
子どもが自分で解決すべき課題は、大人がやってしまう方が楽なことも多いです。

ただし、上記に挙げさせていただいたような結果を避けるために、ぐっとこらえていただく場面も必要になってくるのではないでしょうか。
我々支援者は、働きかけを何度も繰り返し、子どもの成長を信じて待つ。
その成長の結果、子どもたちは自分自身のことを選択できるようになっていくのではないでしょうか。

ヴィストカレッジが大切にしている“らしさ”に寄り添った支援

特性、つまり個性とは、好きなこと、嫌いなこと、得意なこと、苦手なこと、やりたいこと、やりたくないこと、などの本人らしさだと考えます。

ヴィストカレッジでは、その“らしさ”に寄り添った支援を行うことを大切にしています。
私たちがお子さんの皆さんと過ごす時間の中で、活動を提案することはありますが、活動を押し付けることはありません。
スタッフとの相談の中で、耳を傾け、主張し、受け入れ、選択する、などのコミュニケーションを通して活動決定をしています。

そういった時間が、自身の行動選択に主体的に関われる実感を持つことが出来るようになるのではないでしょうか。
お子さんと関わりについてお悩みの事など、是非お気軽にカレッジのスタッフにご相談ください。

ご紹介した内容は、この名著(※主観)に対する、自分なりの理解や共感できるポイントのごく一部です。
本書籍は県庁前文庫に一定期間置かせていただきますので、ご興味のある方はお子様をお待ちの際に、ぜひ一度手に取っていただけると嬉しいです。

またスタッフSにお声がけいただき、内容についてお尋ねいただいても大丈夫です。

今回の書籍紹介が好評でしたら、次回もあるかもしれません。お楽しみに!!
最後まで目を通していただいて、ありがとうございました。

ヴィストカレッジ富山県庁前(児童発達支援・放課後等デイサービス) 事業所ページ

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